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第6回立志会参加レポート

ぱぱさん(M2)に書いていただいたレポートです。別記事でも紹介しています。

 

M2 髙安 渉

「アートを作る行為や工程が予測不可能な「VUCA」時代の「げんご」になりそうな予感」


M2のパパやすです。 今年創立70周年を迎えたレアメタルの化学工業機器製造メーカーで働く傍ら、大学院ではメディアアートとアート思考をテーマに、それらのビジネスへの転用に向け日々研究に勤しんでいます。

サイエンスアゴラというイベントで「アート、反逆、感性の定量化」という内容でトークセッションをしていたところ、当会の運営をしているちっひーに声をかけてもらい立志会への参加に至りました。イメージしていた東工大の「ガチ科学」の印象ではなくネタが盛りだくさん笑いも頻繁に起こりつつ熱の入った進行とプレゼンを楽しみました。

その後、グループに分けられぎろんをしていくわけですが、4つのテーマがありました。 4つのテーマの中でぼくが選んだのは、地方の活性化がテーマの3つとは別に、一見文脈のわからない異質なテーマ「最近東工大の入り口付近に描かれた壁画ってどうなの?」です。 (場内からもそういう笑いが起きていたのでその認識に大きなずれはないようです。)

円形の紙(えんたくんの上の紙)が配られそこにぎろんしながら自由に書き込んでいくスタイルです。この時は「好き」「嫌い」で分ける二元論的な線が真ん中に引かれ、そこに「鼻をほじってるように見える」「ポップで以外と好き」「夜見ると怖い」などの意見が書き込みまれて行きます。

最初は言葉で書いていた「好き」「嫌い」の理由から壁画をイメージした絵を描き始めます。そこからお茶が撒かれた紙はクシャクシャになり、お茶で弱くなった紙の中央部を破られ文字を書かれるはずの紙の世界観はカオスに変化しました。

一度えんたくんの上に置かれた紙は役目を終えた・・ように見えました。そこに、Toveさんが「見てください、この先っちょは人です」と、手に握っているマジックの先端を人に見立て紙の上を歩き始めました。セカイの誕生です。 火がついたようにそこにいた全員セカイに入り込みました。 始めは離れた人が地形を乗り越えて出会う行為を繰り返し、その後爆発的に文明を開化させ、新幹線が走り、万里の長城が横たわり、軍隊が戦い、デジハリが建ち、東工大が建ち、カーネギーメロンが建ち・・

ドラゴンが、古代文明(壁画の「好き」「嫌い」)が、ワープ(壁画の「好き」「嫌い」)が。。

そこにいた一人のグラフとワープに興奮する姿が印象的でした。

ここが一番共感度が高いように見受けられ、東工大の文化を感じました。


振り返れば、一連のぎろんはえんたくん(の上に置かれた紙)に対して行われたアートの手法「ハッキング」であり、生まれたカオスの淵っこ(edge of chaos)を囲んで対話し周りのテーマである地方創生のアイデアも生まれ、元東工大教授川喜田二郎氏が作ったとされる収束の途中でアイデアが生まれる「KJ法」の遺伝子がちらほらしそうな(ちょっと無理があるか)、そして収束するかと思えば時間いっぱいまで何度も新しい発散をし続ける水平思考のオンパレード、垂直思考の「なぜ?なぜ?」が0(誰もだれかが行ったことに「なぜ?」と聞くことがなく、すぐに新しい環境に乗っかりサバイバルを始めます)というクリエイティブな行為であったと言えるのではないでしょうか。

「アートってどうなの?」という「人ってどうなの?」と同じような答えのないテーマに対し、作ってしまえばアーティスト、言葉で捉えるより手を動かして作者の心理に対して理解を深める、そういう「ぎろん」に自然と変化していったのかもしれません。立志会で生まれたセカイを通して、アートを作る行為や工程が予測不可能な「VUCA」時代の「げんご」になりそうな予感がしました。あくまで予感ですけど。

余談ですが、某氏がハッキングしそうな雰囲気でしたがぼくは感知しません。

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