げんきさん(B4)にしていただいた、プレゼンテーションの内容です。
別記事でも紹介しています。
https://titechrissikai.wixsite.com/home/blank/第2回立志会開催しました
今回のプレゼンテーションでは、以下の 3 つのトピックについてそれぞれ実体験を
踏まえて話しました。
1 メンタルのはなし
現代はインターネットやソーシャルメディアを始め多くの便利なテクノロジーが身
の回りのコミュニケーションのスタイルを変えています。一方で、人々の感情面に
目を向けると、鬱や自殺に代表されるように、世の中の進歩についていけずに精神
的に取り残されている人が多くなっています。
そんな世の中だからこそ、自分を愛する努力をすることはすごく大切です。いくら
外的なものが良くなっても(金持ちになる、恋人ができる、見た目が良くなる、な
ど)、それらは根本的な解決にはなり得ません。ただ、「論理以前に」自分を愛する
努力をすることが一番大切です。
2 イデオロギーのはなし
現在の国内あるいは世界の様々な政治状況を見るに、世の中は大きく荒れていて、
今にも分裂しそうです。この背景には何があるのでしょうか。
人間の社会は根本的に架空のストーリーの上に成り立っています。それは「神」か
もしれないし、「金」かもしれないし「国」かもしれない(「金」も「国」も「神」
も物理世界には存在しません) 。いずれにせよ、人間はある程度まとまって社会を
形成するためにはある種のストーリーが必要です。
ところが、現代の私たちの社会の土台となっている「リベラリズム」や「平等」と
いったストーリーは、失業やテクノロジーの急速な進化といった様々な問題に直面
する中、もはや大衆が自尊心を保つことができるほどの求心力を失っています。そ
してそういった人々は「ノスタルジー」というストーリー(‘Make America Great
Again’のようなもの)に流れています。しかし、これらのようなノスタルジーに浸っ
ても、例えば失業問題は解決できないでしょう。
それらを解決するためには、グローバルエリートのためだけではない、大衆のため
の新たな社会のあり方を考えていく必要があると思います。
3 セレンディピティのはなし
人生で起こることというのは「完全にコントロールできること」と「完全にはコン
トロールできないこと」に分かれます。例えば、「気になる人にアプローチする」
という行為自体はコントロール可能ですが、「その人からどのような反応をされる
か」ということに関しては完全なコントロールは不可能です。
後者の領域は本質的に予測不可能で不確かです。だからこそ多くの人はこの領域を
避けて、「レールに乗って」、予測可能な人生を送ってしまいます。でも、本当に
不思議と美しさに満ちた人生を歩みたいのであれば、前者の領域についてはベスト
を尽くすのはもちろんですが、その上で後者の領域の存在を認め、それがどんな結
果をもたらすかについては身を委ねるのが最良だと思います。それでこそ、セレン
ディピティに恵まれた人生を送ることができるでしょう。
Comments